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闇夜の指令-番外編04-

 スクリーン上にパソコンの画面が立ち上がっている。そしてアメリカの大学生がやり始めたと言われる有名なSNSのページが開かれた。
 「今から変態が実名でやってるSNSに登録されてる友達3人に、変態の本当の姿をムービーで送りつけます!さて、どうなるかはお楽しみ!!」
 「○○さとし」
 この会場では今まで散々変態と呼ばれていたが、ふいに現れる自分の名前にぎょっとする。強制されて行う変態行為と日常生活の間には薄い膜が張ってあり、それらはお互いに侵食し合うことはなかったはずだ。その膜がぷつんと破れ、何か得体の知れない液体が溶け出してきたような、奇妙な感覚に襲われる。
 しかし何故自分のアカウントやパスワードが流出しているのか。誰がどういう経緯で手に入れたのか・・・。ふと後輩の顔が頭をよぎる。
 「では、まず一人目は・・・この方!」
 司会者の気紛れでランダムに選ばれたのは、学生の時のゼミの女友達だった。
 「この方には、全裸でストリーキングしている動画を送ります。大丈夫、白塗りしてるから多分ばれません。ははは。」
 大学の時にゼミの仲間の顔が脳裏に浮かぶ。こんなものを仲間に送られたらたちまち自分が変態だと噂され、誰からも相手にされなくなるだろう。自分が今まで築いてきたものが一瞬にして崩壊してしまう。思わず、
 「やめてくれー!」
と声を上げる。
 しかし心底挙げた叫びは受入られることはなく、逆にうるさいと一蹴されたばかりか、口にはパーティ開始前まで履いていた靴下が詰め込まれた。
 分娩台のようなものに全裸で拘束されながら、否応なく画面を見せられる。股を広げているので、画面上の笑顔の友人にアナルを広げているような羞恥の極みのような光景だ。思わず涙が溢れてくる。
 「はい、送信!」
 送信量を示すバロメーターはさっと100%を示し、すぐに表示が消えた。送信完了ということだ。無常にもあっけなく自分の人生が音を立てて崩れ落ちた。
 「いやいや、女性には刺激の強い映像でしたね!では、次はこの方!」
 無作為にある男の名前が選ばれた。趣味でやっているフットサルのサークルのメンバーだ。つい先日、忘年会で一緒になったばかりだった。
 「この男性には出来立てほやほやのちんちんルーレットの射精シーンを送ります!」
 「う!う!」
 声にならない声を上げる。必死で絞り出した呻き声は会場の笑い声にたちまちかき消された。送信前のプレビュー映像では、白塗りにしているとは言え、全裸で悶えながら多くの人前で惨めにも射精する自分の姿が映っている。
 「はい、送信!」
 またひとつ何かが崩れた。
 「人前で射精するとか、この変態はまじで頭おかしいですね!みんなに軽蔑してもらいましょう!では、最後はこの方!」

まさか・・・こんなことが!
 「見ての通り変態と同じ苗字の女性です。○○さん、偶然でしょうかね。この方には特別にネットでも話題になった屋外駐車場で全裸で勃起したままダブルピースしているムービーの高精細バージョンを送りします。チンポの先から我慢汁を垂らしているので、必見ですよ!」
 最後に選ばれたのは、妹だった。
 「う!う!う!」
 必死に身体を揺らし、叫んで何とか止めようとする。それだけは知られる訳にはいかない。全身を真っ赤にして必死の抵抗を試みたが、その最後はあっけなかった。蝋燭の炎がふっと消えるように。
 涙で視界が歪み、スクリーンで全裸でピースサインしている男の姿が揺らめいて見えた。全てのムービーが送信され、全身の拘束が解かれた。泣きながらステージ上に倒れ込んだ男を尻目に歓談の時間が戻った。自分が今まで必死で守ってきた人生など、単なるパーティの余興でしかなかったのだ。

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天使マン【羞恥小説】

Author:天使マン【羞恥小説】
忘年会やパーティでの裸踊り・チンポ芸など大好きな「天使マン」です。いじめられる男、羞恥系M男小説をたまに書いてます。
mail:tensiman19@gmail.com
X:@tensiman1919 

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