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いぢめの記憶 -04-

 体育祭の翌日、学校中の有名人となったしゅうじは学校を休んだようだ。そしてその翌日も。表向きは風邪を引いたとの理由だった。もっとも同じクラスではないので、てっちゃんからの情報を中心に風の噂で聞いたものだったりするのだが。あんな姿を全校生徒に晒してこのまま不登校になってしまうのではないか。こっそり心配していたのだが、週明けにはまた復帰したようだ。
 僕は実際のしゅうじを見てみたかった。どんな表情をしているか、雰囲気はどうなっているのか。僕の知っているしゅうじは、優しくて身体が大きくてシャイなしゅうじだ。笑う時に声が掠れ、右手を振り回す癖があるしゅうじ。みんなに好かれるタイプのいい奴だ。ふと、しゅうじの写真が脳裏をよぎる。両手を広げて赤ら顔で一点を見つめている。垂れ下がったパンツは膝辺りにひっかかり、成長過程の全てをさらけ出している。肌よりも少し褐色を帯びた竿の先端に、すもものようにぷりんとした亀頭がたわわに実り、その奥に陰のように見える睾丸は緑の深い山のようにどっしりと構えている。へその下には生えかけの陰毛が切なく風にたなびく。
 僕の頭は混乱していた。記憶の中のしゅうじと写真の中のしゅうじを一致させることができずにいた。二つの乖離を結ぶものをずっと探していた。

 「おい、今やってるらしいぞ!」
昼休みに考えごとをしていた僕の肩をてっちゃんが叩いた。半ば強引にてっちゃんが僕の手を引く。周りの生徒にお構いなくずんずん廊下を突き進む。その先にあるのはしゅうじのクラスだ。僕は戸惑っていた。一体何が行われているのか。
 教室後方の廊下の窓のようなところから、教室をのぞき込む。そこにはすでに人だかりができていて、時折波のように笑い声が響いてきた。僕の目に飛び込んできたのは、一人の少年の姿だった。頭に白いブリーフを被り、手をさざ波のようにひらひらさせて妙な踊りを踊っていた。床には脱ぎ捨てた制服のズボンやワイシャツや靴下が乱雑に散らばっていた。
 「変態ブリーフ仮面参上!」
 後ろの黒板にはそう書かれていた。頭から被ったブリーフの向こうにわずかに赤ら顔が見える。紛れもなくしゅうじだった。ブリーフの脇に見える瞳は涙で滲んでいた。
 「もっと派手に踊れや!」
 悪童たちがはやし立てる。より激しく踊ろうと、独自の動きで足を左右に動かす。剥き出しになったチンコがぷらぷらと左右に揺れる。思わずチンコに視線が行ってしまう。皮はしっかり剥けていた。体育祭の時と同じだ。
 てっちゃんも僕もそこにじっと固まったまましゅうじを見ていた。どのような表情をしたらいいのか、何が一番最良な選択なのかわからないまま、ただじっと見つめているだけだった。もしかしたら、他のクラスである部外者の自分達がこのしゅうじの醜態を見ていることでさえしゅうじを傷つけてしまうのかもしれない。しかし、僕らは目を逸らすことはできなかった。そして次に起こる事態で余計に目を離せなくなってしまう。

 激しく踊り始め、性器が激しく左右に揺らした刺激のせいか、徐々にしゅうじのチンコが大きくなってきた。明らかに見始めた時とは違う大きさになり、下向きだった角度も上向いてきており、その変化にギャラリーも気づき始めた。
  「おい、こいつ勃ってきてねえか!?」
  「まじ変態だな。」
  「がはは、何興奮してんだよ!」

 悪童たちの鋭い指摘にしゅうじの顔はより赤く染まり、下を向いてしまった。どれだけの屈辱だろう。体育祭での事件の傷も癒えないまま、さらに傷口に塩を塗り込むような行為をさせられているのだ。
 しかし、その屈辱的な事態に反比例して勃起はより加速度的に進行し、完全に上向いたところで突然しゅうじが叫び出した。
 「痛い!痛い!」
そして、チンコの根本の毛の生え際あたりを触り始めた。
どうやらチンコの皮を剥くために結んでおいたゴムが勃起したため深く食い込み、きつく締めつけてしまっているようだった。
 「やばい!痛いーーー!」
 必死でゴムをはずそうとするしゅうじだが、深く食い込んでしまったゴムはなかなか取れない。全裸でブリーフを頭から被り本気で痛がりながら完全に勃起したチンコをいじっている姿は悪童たちにとっては格好の笑いの種となり、その滑稽な姿に教室には爆笑が起こっていた。
 ぎゃははは、ぎゃははは。笑い声は止まらない。
 
 無理やりゴムを引っ張り、その呪縛から解放した時にはすでにチンコは赤というよりは紫がかったように見えた。しゅうじは必死だった。教室には相変わらずぎゃはははと笑い声が響き渡り、何人かは手を叩いて笑っていた。
 「相変わらずおもろい奴だなー。じゃあ、最後に記念撮影ターーイム!」
 変態ブリーフ仮面が紫色に腫らした性器を晒しながら腰を落とし、両手でピースサインを作ったところで、シャッター音が鳴り響いた。切れ長の目の端から一条の涙が頬を伝い、ブリーフの白地に染み込んでいった。

プロフィール

天使マン【羞恥小説】

Author:天使マン【羞恥小説】
忘年会やパーティでの裸踊り・チンポ芸など大好きな「天使マン」です。いじめられる男、羞恥系M男小説をたまに書いてます。
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