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をわりのはぢまり~ある少年の日常~22 エピローグ

 あれから1年が経過した。僕ももう卒業だ。佐々木に絡まれてからの約半年は今まで生きてきた中でもかなり異質な期間だった。
 ちょうど1年前に卒業生を送る会の席で、全校生徒の前でオナニーした。かなりの大問題になり、大人達は大騒ぎだった。佐々木やゆうた達はこっ酷く叱られ、僕はカウンセラーと何度も面談させられた。そして女性の裸を思い浮かべてマスターベーションするように優しく諭された。3000人を超えたアカウントも凍結された。
 3年生になるとクラスのメンバーも総入れ替えになり、受験モードに入っていった。そして、佐々木は消えた。風の噂に聞くと両親が離婚して、引っ越したらしい。母親に引き取られ、かなり遠い場所に転校したようだ。これは想像だが、家庭での苛立ちを僕へのいじりで解消しようとしていたのではないか。だから急に小学校の時の僕の秘密を持ち出してきたのではないか。そんな風に思わざるを得なかった。
 今年の卒業生を送る会は裸などなく、極めて普通な、そして心温まる会だった。僕も送り出される側になった。前とは違う塾だったが、そこでの勉強がうまくいって、幸い事件のことも高校には漏れなかったらしく、僕は第一志望に合格した。佐々木グループの面々やゆうた、ミユなどもそれぞれの進路を決めていた。皆、てんでバラバラの学校だ。僕も新しいスタートを切れそうだ。
 卒業式が終わり、皆との別れの時間。クラス全員に同時にメッセージが届いた。佐々木からだった。僕は嫌な予感がして、すぐにメッセージを確認した。この期に及んで佐々木は何をしようとしているのか、もう遠い過去のことなのに。
 案の定、目に肌色が飛び込んできた。転校してまで、まだ嫌がらせをしようというのか。しかし目を凝らして見ると、それは想像とは少し違うもののようだった。
 坊主頭の少年が両手でピースをしている。校庭のような場所で体には一切の衣服を身につけていない。完全な全裸だ。よく見ると、陰毛がない。全て剃りあげられているようだ。そして、陰毛があるはずの場所には「包茎」の二文字が綺麗な明朝体で刻まれている。その通り、チンコはだいぶ皮のだぶついた包茎だった。さらに驚くことに全身には「卒業おめでとう!!」とマジックか何かででかでかと書かれている。顔には涙の後があるが、引きつったような笑顔を見せていた。

  「佐々・・・木?」
 クラスのざわめきが遠くに聞こえ、僕はただ立ち尽くすことしかできなかった。

  「前の学校のダチにも挨拶できて嬉しいやろ?」
  「1年かけてよう皮伸ばしたな。」
  「鉄アレイ毎日ぶら下げたらほんまに伸びたな。」
  「ほな、今から校庭10周しいや!」
  「はよせんとしばくぞ!」
  「集会で兄貴に産卵見せなあかんねんから、はよ走れ!」

 よろよろと落書きされた全裸の少年が一歩、踏み出した。をわりのはぢまりだ。

プロフィール

天使マン【羞恥小説】

Author:天使マン【羞恥小説】
忘年会やパーティでの裸踊り・チンポ芸など大好きな「天使マン」です。いじめられる男、羞恥系M男小説をたまに書いてます。
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X:@tensiman1919 

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