2019/12/25
いぢめの記憶―女子学級委員長の手記3―
「今日はコンドームをはめてみます!」コンドーム・・・名前は聞いたことがあるけど、見たのは初めてだった。Y君が小さなパッケージから中身を取り出していちかわ君のあそこにかぶせようとしてた。あれをじかに触るなんて汚くないのかなって思ったけど、Y君は興奮状態になってて、どうでもいいみたいだった。気がついたらいちかわ君のあそこが薄ピンク色になっていて、先に小さな風船みたいのがついてた。
「しゃせい!しゃせい!」
男子たちが手を叩きながら「しゃせい」コールを始めた。しゃせい=射精=「性的興奮が最高に達したとき男性性器から精液が射出されること。」辞書にはそう書いてあるけど、実際はそれがどんなものなのか、よくわからない。
「お願い、教室ではやめてーーー!」いちかわ君が力なくY君に頼みこんでた。教室ではやめてってことは、普段トイレとか更衣室では射精させられてるのかなって思った。Y君はにやにやしながら「いいから早く出せよ!」って大きな声を出した。O君はいちかわ君の後ろで両手をつかんだまま足でぐっといちかわ君の腰を突き出せて、N君は指で上半身を触ってた。Y君はコンドームをつけてるからなのか、じかにあそこを握ってごしごしこすってた。
「うわぁぁぁ!」いちかわ君は苦しいのか痛いのか、よくわからないけど上半身まで赤くなってきて、顔を歪めて下を向いていた。Y君がまた「おらおら!」とか言いながら強くあそこをこすり続けてる。棒が取れちゃうんじゃないかってくらいY君のこすり方がどんどん激しくなってくる。「ああぁぁ・・・」いちかわ君が思わず声をあげた。後ろ席の男子が「そろそろ出るぞ。」って呟いたのが聞こえた。いちかわ君の苦しそうな表情が消え、何かをあきらめたような、晴れやかな顔をして上を見上げたと思ったら、あれの先についてた小さな袋がどんどん白くなって膨らんできた。これがしゃせい?
「出したぞーー!ついにいちかわ君が教室で精子を発射しました!」
相変わらず大声でY君が叫んでた。いちかわ君がぶるっと体を震わせると小さな袋がまた膨らんだ。多分、あれがせーしなんだろうなって思った。いちかわ君は相変わらず上を見上げていた。涙がすっーとほっぺを流れていった。女子の前でせーしまで出しちゃったいちかわ君、これからどうなるのだろう?明日ちゃんと学校来るかな。心配になってきた。
「最後に記念撮影ターーーイム!!」
Y君が黒板によれよれになったコンドームを張り付けた。コンドームってあんなに長いものだったんだ。先っちょの白い部分に「←せーし、におい注意!」って書かれてた。他にもY君たちが黒板にいろいろ落書きして何枚も写真を撮ってた。ようやく解放されて、うつむきながら服を着るいちかわ君は何だかひと回り縮んだように見えた。
その日は初めてみる男子のしゃせいで興奮がおさまらなかった。男子のあそこってあんなに大きくなるんだ。セックスってあんなものが体に入ってきてしゃせいするんだ・・・。痛そうだなって思った。
家に帰ってからラインで写真が流れてきた。1枚目は「祝!市川君教室初射精!」ってデカデカと黒板に書かれていて、張り付けられたコンドームの横でひきつった笑顔を作りながら真っ裸でピースするいちかわ君の写真だった。2枚目は「←せーし、におい注意!」の文字と使用済みのコンドームのアップ。3枚目はぼっき状態よりは少し下向きになっているあそこのドアップの写真で、きとうは濡れてテカってた。こんな写真みんなに流されて、いちかわ君、大丈夫かな?