2017/01/24
をわりのはぢまり~ある少年の日常~19
自宅の部屋で虚空を見つめていた。最後の射精は佐々木の台本にはないアドリブだった。僕は自らオナニーしたのだ。涙がこぼれてきた。僕は自ら皆の前で自慰行為を披露する変態に堕ちたのだ。「次は別のクラスでもやろうぜ。」
佐々木からのメッセージに、僕が拒否する理由はもはや何もなかった。
好評を博したこの「珍芸ショー」は、学年全てクラスで披露することになり、その度に僕には1週間の禁欲が課せられた。困ったのは、次第に僕はショーの開始前から期待で勃起するようになってしまい、梅干しなどのチンポ芸がやりづらくなってしまったことだ。チクビームの時点で我慢汁がたらりとこぼれ、変態呼わばりされることもあった。
少し前まで、僕はオナニーする時に女の体を思い浮かべてやっていた。極めてノーマルなオナニーだった。今では、珍芸ショーを頭の中で反芻しながらチンコをしごいている。
「はくしょーーん!はくしょーーーん!」
クラスメート達に嘲笑されながらの射精でしか、感じなくなってしまっていた。
冬休み明け、隣の教室で男子達が話していた。
「あいつ塾でもチンコ出して、クビになったらしいぞ。」
「壊れちゃったね。」
「ネットにも自分で顔出しオナニー動画載せたらしいよ。」
「そら3000人超えるわな。」
「あと、あいつかどうかわかんないけど、商店街を全裸で走った奴がいたらしいぞ。」
「あいつしかしないだろ!」
「今度でかいのやらかすらしいよね、佐々木が言ってた。」
「ちゃんゆーも絡んでるらしいじゃん。」
「あいつもう終わったな。」
「卒業生を送る会」は各クラスから数人の実行委員を選出して、構成される。毎年様々な出し物が行われていたが、今年の実行委員に佐々木やミユ、ゆうたの名前が入っているのに気付いた時、とてつもなく嫌な予感がした。心臓の鼓動が高鳴り、チンコの先がぎゅっと縮まっていくような奇妙な感覚に襲われた。そして、僕の予感は間違いのないものだった。
ある日の企画会議で、佐々木が高らかに計画を発表した時、僕は卒倒しそうになった。確かに僕は変態に堕ちてしまった。
「景気づけにランニングだな!」
佐々木がそっと背中を押すだけで、新春の街中を全裸で走り回るようなこともしてしまった。家でのオナニーでは物足らずに、学校で声をかけては級友に射精を見せるのも日課となっていた。しかし今回の計画は、さすがの僕でも躊躇するものだった。
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